2006年11月16日 (木曜日)

林業の里

10日に小学校の同窓会が塩原温泉であり帰省しました。8月末にも小学校入学時の同窓会があったのですが、今回は学区が分割され新設された卒業時の同窓会でした。新設学校でしたので不足する設備も多く、在学1年半でしたが、父兄を含めて手作りのような学校でしたので思い出も多く、同窓会も懐かしく楽しいものでした。



同窓会への往路では、高原山の紅葉を期待して矢板ICから県道56号線を通ってみましたが、時期遅く、雄飛の滝の在るスッカン沢周辺はすっかり葉を落としていました。高原山を下り塩原温泉街に入ると、周囲の山々は丁度紅葉の真っ最中でした。高速道路の渋滞もあり時間が少なく、翌朝に撮影しようとその日は真っ直ぐ宿に入ったのが失敗で、翌朝は早くから雷も鳴る雨となり、撮影を諦めて実家に直行となりました。



スッカン沢入り口


せっかくの帰省なのにと諦め切れず、14日に栃木県と茨城県・福島県との県境に在る八溝山に登ってみました。道路地図を眺めていたら山の頂上まで林道らしき線が引かれています。高度1000メートル、那須や日光の山々の眺望も良さそうですし、行った事も無く、紅葉も期待できそうなので実家での用事を片付けると車を飛ばしました。



大田原市黒羽から禅寺で有名な雲巌寺方面に向かい、県道321号線をどんどん八溝の山塊に入り込みます。上南方の村落に入ると道路も狭くなり尾根尾根をトラバースする林道になります。植林された杉林と手の入っていない雑木林が混在する尾根道を高度を上げて行くと、所々眺望が開け那須や高原、日光の山々が霞みの上に連なって見えてきました。ここでも紅葉は終わり木々の葉は落ちるか茶褐色に変わっていました。

林道は山頂の直ぐ下まで通じており、数10歩も歩けば1022メートルの山頂に立てます。しかし、那須や日光の山々の眺めは山頂よりも途中の方が綺麗に一望できました。



雪を冠する那須の山々



帰りは茨城県大子町を経由して帰ろうとしましたが、ここの所の豪雨で道路の崩落があり通行禁止となっていました。来る途中も福島県棚倉方面に向かう林道の分岐点に同じような通行禁止の柵と看板が有りましたので、林道の路肩は弱そうです。



仕方なく元来た林道を戻ることにしました。上南方の村落に出る手前にもみじが綺麗に紅葉している一角があったので、車を停め周辺を撮影しました。もみじ林の奥の方には小川が流れ、その傍には無人の古びた家屋が建っています。何の建物だったのだろうと不思議に思いながらあちこち撮影していると、通りかかった林業のおじさんがこの辺の歴史を教えてくれました。

この辺は大正時代から鉄道の枕木用の木材の切り出しで隆盛を極め、栄えた頃は600名もの林業従事者が暮らしていたのだそうです。そう言えば丘の上には小さなお稲荷さんの社があり、その下の林道脇には太い木製の鳥居が傾いて立っています。昔は林業の里として大いに栄えた所だったようです。



傾いた鳥居



小さな一角でしたが、もみじの紅葉と杉林の緑が織り成す綺麗な場所で、同窓会の楽しさと並んで今回の帰省の収穫でした。

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