2006年10月14日 (土曜日)

初めての尾瀬 その1

ずっと憧れであった尾瀬を訪ねました。

7日、8日の嵐が嘘のように静まり、絶好の尾瀬歩きを満喫してきました。

当初8日から入る予定を山小屋が取れず9日に変更したのが幸いしました。



朝早く尾瀬に入るため8日は南会津町高杖のペンションに前泊しました。8月末にそばの花を撮影に行った場所で、尾瀬の入り口に当たる御池まで1時間の位置に在ります。高杖は旧舘岩村に在り紅葉の綺麗な山間地帯ですが、さすがにまだ紅葉には早く、刈り残った稲が嵐の雲の合間から射す光に黄金色に輝いていました。



秋の高杖

9日朝5時にペンションを出て、まだ暗い国道352号線を旧舘岩村、伊南村、桧枝岐村と南会津の農村地帯を走り抜け、御池には6時に到着。駐車場で着替えて沼山峠休憩所行きのシャトルバスに乗り換えます。バスの車窓にはブナ平の燃えるような紅葉が飛び込んできて尾瀬への期待を高めます。



20分程で沼山峠休憩所の駐車場に到着し、7時半にいよいよ2泊3日の尾瀬歩きをスタートしました。連れは全く山歩きに自信の無い方で、私も久しぶりということで余裕を持った計画にしたつもりでしたが、初っ端から一気に沼山峠まで登るコースと前日の雨で濡れた木道が滑りやすいこともあって徐々に計画は遅れ気味になりました。

それでも9時頃には草紅葉の広がる大江湿原に着き、雲間から射す光に輝く尾瀬沼と周辺の山々のパステルカラーの紅葉の美しさが疲れを癒してくれました。



大江湿原



尾瀬沼畔の休憩所でペンションで準備していただいた朝食の弁当をいただき、10時前に次の目的地・沼尻に向け出立しました。尾瀬沼北岸を行くこのルートはアップダウンも少なく、沼と対岸の紅葉を楽しみながら歩くことが出来ました。沼尻に着く頃には雲も取れ絶好の天気となりました。



11時に沼尻を出発、その日一番の難所となる2時間を越える白砂峠越えとなりました。少し登ると白砂田代の湿原に到着、草紅葉と木々の紅葉、そして真っ青な空に浮かぶすじ雲(まだ高層は風が強いようだ)が美しい。



白砂田代



その後は、雨水の流れた後の石ころのゴロゴロした泥道のアップダウンの連続で、辛い登り降りが1時間以上も続いた。見晴に近づくと木道の道となり、紅葉の美しい下り道となる。13時半頃に見晴に到着。冷たい清水の水道で喉を潤おし、山小屋の食堂で昼食を摂り、山小屋の周りの紅葉を楽しみながらしばし休息。



見晴を14時半頃に出発、今日の最終目的地・竜宮に向かった。この先は整備された木道を行く。一面の草紅葉とダテ樺の白い幹と黄葉が、その先の山々のまだ色の変わらない木々の緑に映えて美しい。振り返ると見晴周辺の紅葉と青空にそびえる燧ケ岳がまた美しい。



下田代



15時半頃に竜宮に到着し山小屋の受付を済ませる。明日も朝早く立つので朝食はお弁当にしてもらった。指定された部屋に入り一休みした後、連れを山小屋に残して、カメラ道具だけを担いで中田代の撮影に向かった。大分西に傾いた光に照らされた草紅葉やダテ樺、池塘の羊草が美しい。



下の大堀川付近には常連のカメラマンが数人集まっていた。みなさん、年に数回は尾瀬に来ているようで、話をしていると撮影ポイントや気象現象のことに詳しく、初めての自分には勉強になることばかりであった。

今日は雲の具合から焼けるかも知れないと、夕食に間に合うギリギリの時間までみなさん粘るようだ。私も場所を空けていただきみなさんの話を聞きながらカメラを至仏山に向けて構えた。が、少し焼けただけで皆が期待したような真っ赤な夕焼けにはならなかった。後は小焼けを期待する話になった頃、私は帰り支度をして竜宮に戻り始めた。途中振り返ると諦めていた小焼けが始まっており、慌ててカメラをザックから取り出し数枚撮影した。夕焼け・小焼けの意味を実感する経験だった。



至仏山の夕焼け



(つづく)

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