2008年6月17日 (火曜日)

初夏の花咲く那須

イワカガミ

梅雨の晴れ間に那須の山に登ってきました。那須は風の強いことで知られていますが、この時は日本の南に居座る梅雨前線に向かって北の高気圧から強い風が吹き込み、登山道を歩いていると時折の突風に飛ばされそうになる程でした。

13日は千葉から車を飛ばして11時前に峠の茶屋駐車場に到着し、身支度を済ませて直ぐに登り始めました。「中の茶屋跡」と呼ばれる緑の広がる傾斜の緩い場所に出ると、茶臼岳や朝日岳が目の前に現れ、緑に覆われた岩場にはムラサキヤシオがあちこちで紅紫の花を咲かせていました。近づいて見ると花も終盤で傷みがあり接写が出来る状態ではないようです。潅木の切れ目を伝って緑の中に入ると、あちこちでイワカガミが群れて咲いています。こちらも終盤でピンクの色が落ちて白い花が目立ちます。傷みの少ないムラサキヤシオやピンクの色の濃いイワカガミを探しながらの撮影となりました。

ムラサキヤシオ

この時期の那須は初めてでしたが、こんなにイワカガミがあるとは知りませんでした。ガンコウランやクロマメノキの緑が岩の転がる火山灰地を覆い、その中にポツリポツリと少し背丈のあるムラサキヤシオツツジやウラジロヨウラクの木がこんもりと立体感を出しています。その緑で覆われた岩場のあちこちにイワカガミが群れて薄いピンクの花を咲かせています。空は快晴、久しぶりに気持ち良い山の空気を味わいました。

イワカガミ

14日の2日目は5時過ぎから登り始め5時半頃に中の茶屋跡に着きましたが、峰の茶屋のコルから吹き降ろす風が強く体が飛ばされそうでした。しばらく中の茶屋跡に留まり雲の切れ目から射す光で輝く山を撮影しながら時間をつぶし、8時頃になってやっと峰の茶屋まで登ってみました。しかし風は収まりそうになく、四方は雲で覆われて見通しが利きません。諦めの早い私は、これでは撮影にならないと中の茶屋跡に退却しました。一方、シニアの多い登山客の団体は風の強い中をガレ場もあり鎖を伝って登る朝日岳を目指して登って行きます。すごい馬力、感心しちゃいます。私は少し風の弱まった昼頃になって再度峰の茶屋に上がりそのまま姥ヶ平に行ってみました。姥ヶ平に下りると風はほとんど無く、雲は切れてド快晴となりました。紅葉の時期と違って登山客は10人足らずで、ひょうたん池には誰も居ませんでした。暖かい陽射しを受けてノンビリと緑濃い姥ヶ平を楽しみました。

姥ヶ平

牛ヶ首まで登り返し携帯で自宅に電話すると、岩手で大きな地震がありがけ崩れが発生しているのに那須は大丈夫かと心配されました。8時40分頃は中の茶屋跡に引き返した頃ですが、全く地震には気づきませんでした。震源が近くだと不安定な岩がゴロゴロしている那須の登山道も危ないだろうなと不安が頭を過ぎりました。

会津の山々

南月山まで足を伸ばそうかとも思っていましたが、戻って来た人に伺うとシャクナゲなどの花は咲いていないとのことなので、牛ヶ首のくぼ地で風を避けながら遅い昼食を摂りしばらく休憩することにしました。4時頃に中の茶屋跡に引き返すと、傾いた陽にイワガガミが輝いて綺麗な姿を見せていました。またまたザックを降ろし、登山客の絶えた静かな中の茶屋跡で30分程過ごして5時頃に峠の茶屋に下山しました。

最近の写真集に「風荒れる那須」と題して20枚の写真をアップしています。併せてご覧ください。

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